前回、「つくばチャレンジ」が開催される意義の側面についてふれた。今回は、つくばチャレンジ2009について前回と比較をしつつ、少し書きたいと思う。
今年のつくばチャレンジの特徴は2つある。コースが直線主体からカーブの多いコースになったこと、そして、自動車の往来のある一般道横の歩道(もちろんフェンスはある)になったことだ。
昨年のつくばチャレンジで設定されたコースは、つくば駅のそばにあるつくばエキスポセンターをスタートし、歩行者専用道路を進む直線主体のコースを往復するものだった。
対して今年は、つくばエキスポセンター前にある池の外周を回るものになった。この池の外周には木が植えられており、ちょっとした林道のようになっている。舗装されてはいるものの、アップダウンも多く、微妙なカーブもある上に、段差も存在する。
また、コースの一部は自動車も通る一般道横の歩道になっており、曲がり角を曲るのを失敗すれば、大惨事(ロボット的に)にもなりうる。

つくばチャレンジ2009のコース全体図
今年1月に開催された「つくばチャレンジ2008」の総括シンポジウムでこのコースが発表された時、関係者一同、ちょっと青くなった。それほどに半端ない難易度だったからだ。
このコースにはいくつもの難しい課題が暗黙的に設定されている。
大きなものの1つとしては、そもそもカメラを利用した画像処理は自然環境を計測することが難しいことがある。自然環境は膨大な量の情報を持つ。屋内のような直線や単純な曲線ではなく、複雑で細かな形を持っている。
どのくらいの大きさのものまで計測するかはコンピュータの性能や環境条件で複雑な問題となる。
2つめは細かなカーブと段差である。カーブは内輪差を発生させる。したがって曲れば曲るほど軌道がぶれる。そのため、この"ぶれ"を適宜修正することがロボットには求められる。
つまり、位置や方向などの計測と計測結果に基づいたロボットの制御が必要となる。
この計測と制御の間の時間が長すぎると、ロボットはあちらこちらへフラフラしてしまう。場合によっては(おそらくほとんどの場合)、制御の結果を計測するのではなく、制御結果を予測して行動計画を立てたりすることも必要となる。
また、段差は、極小径タイヤの使用を難しくする。
大きなタイヤは大出力のモーターを必要とする。大出力のモーターを制御することは、大きな電力が必要になり、その電力を供給しようとすると大きな筐体が必要になり‥‥ということで、ロボットの制作の難易度が上ってしまう。
しかし、レースを終えて結果を開けてみると、昨年が完走1台であったのに対し、今年は5台(ゴールを通り越してしまったチームを入れると6台)も完走した。しかも、すべてのチームが昨年の完走したチームとは違う、それぞれのアプローチで実現しているのだ。これは実に痛快なことで、昨年の初の完走が「できる」ということを証明し、今年はそれが当たり前に向いつつあるということなのだ。
それも昨年よりも難しいコースであったにもかかわらず、なのだ。
【つくばチャレンジ2009の様子】
【オススメ書籍】
◎ロボットと私達が良い関係を作るために私達はロボットをどう理解すれば良いのだろうか?
『ロボットの心--7つの哲学物語』 (柴田正良 著/講談社 刊)
『ロボットと暮らす 家庭用ロボット最前線』 (大和信夫 著/ソフトバンククリエイティブ 刊)
昨年のつくばチャレンジで設定されたコースは、つくば駅のそばにあるつくばエキスポセンターをスタートし、歩行者専用道路を進む直線主体のコースを往復するものだった。
対して今年は、つくばエキスポセンター前にある池の外周を回るものになった。この池の外周には木が植えられており、ちょっとした林道のようになっている。舗装されてはいるものの、アップダウンも多く、微妙なカーブもある上に、段差も存在する。
また、コースの一部は自動車も通る一般道横の歩道になっており、曲がり角を曲るのを失敗すれば、大惨事(ロボット的に)にもなりうる。

つくばチャレンジ2009のコース全体図
今年1月に開催された「つくばチャレンジ2008」の総括シンポジウムでこのコースが発表された時、関係者一同、ちょっと青くなった。それほどに半端ない難易度だったからだ。
このコースにはいくつもの難しい課題が暗黙的に設定されている。
大きなものの1つとしては、そもそもカメラを利用した画像処理は自然環境を計測することが難しいことがある。自然環境は膨大な量の情報を持つ。屋内のような直線や単純な曲線ではなく、複雑で細かな形を持っている。
どのくらいの大きさのものまで計測するかはコンピュータの性能や環境条件で複雑な問題となる。
2つめは細かなカーブと段差である。カーブは内輪差を発生させる。したがって曲れば曲るほど軌道がぶれる。そのため、この"ぶれ"を適宜修正することがロボットには求められる。
つまり、位置や方向などの計測と計測結果に基づいたロボットの制御が必要となる。
この計測と制御の間の時間が長すぎると、ロボットはあちらこちらへフラフラしてしまう。場合によっては(おそらくほとんどの場合)、制御の結果を計測するのではなく、制御結果を予測して行動計画を立てたりすることも必要となる。
また、段差は、極小径タイヤの使用を難しくする。
大きなタイヤは大出力のモーターを必要とする。大出力のモーターを制御することは、大きな電力が必要になり、その電力を供給しようとすると大きな筐体が必要になり‥‥ということで、ロボットの制作の難易度が上ってしまう。
しかし、レースを終えて結果を開けてみると、昨年が完走1台であったのに対し、今年は5台(ゴールを通り越してしまったチームを入れると6台)も完走した。しかも、すべてのチームが昨年の完走したチームとは違う、それぞれのアプローチで実現しているのだ。これは実に痛快なことで、昨年の初の完走が「できる」ということを証明し、今年はそれが当たり前に向いつつあるということなのだ。
それも昨年よりも難しいコースであったにもかかわらず、なのだ。
【つくばチャレンジ2009の様子】
【オススメ書籍】
◎ロボットと私達が良い関係を作るために私達はロボットをどう理解すれば良いのだろうか?
『ロボットの心--7つの哲学物語』 (柴田正良 著/講談社 刊)
『ロボットと暮らす 家庭用ロボット最前線』 (大和信夫 著/ソフトバンククリエイティブ 刊)

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