さて、つくばチャレンジの意義などはいいから、結果とその解説をしろというお叱りが編集長からそろそろありそうなので、ここで結果の報告と評論をしたい。
今年のつくばチャレンジの本大会は2日間に渡って行なわれた。
11月20日、初日は「トライアル走行」を実施。事実上の予選で、ここでは140メートルの規定コースでの走行テストと、安全性についての評価が行なわれた。これらをパスしたロボットのみが2日目の本走行に参加できる。

当日、コースの各所にこのような看板が設置された

コースの各所に設置されたインターネットカメラ。当日はWebでストリーミング中継が行なれた
トライアル走行には72台のロボットが出場し、結果的に34台のロボットが本走行へと歩を進めた。
2日目、1キロ強のコースを走る本走行では、5台が規定のコースを通ってゴールまで自立走行した。
下記が完走したの5台である。
ちなみに上記とは別の1台がゴールで停止することができず、"通過"してしまい失格となった。
しかし、ゴールまでは到達しているのだから、限りなく6台に近いと言ってもかまわないだろう。
参加団体について少しだけ補足しておく。このつくばチャレンジの特徴の1つに、大学だけではなく、企業や研究所も参加しているということがある。
大学の研究室や企業研究所が同じ技術課題に挑むということは、学生にとっては少し背伸びをすることであり、企業にとってはメンツのかかった大勝負かつ、リクルートの機会にもなっているのだ。
ちなみに昨年、初完走を果たしたのはヤマハ発動機のチームだ。

ゴール直前の距離表示。コースアウトしたとしてもどこまで走行できたかが記録に残る。参加団体の継続的な参加のモチベーションを高めるための工夫

コース上での各ロボットの位置は、マップ上に磁石を貼り付け、随時更新された。広いコースでの状況の把握のための工夫だ
さて、今回の完走5台という数字が多いか少ないかは技術に対する価値観にもよるのだが、僕の個人的な印象としては十分に多い。
最低1台、多くて3台程度が完走できれば、大成功というのが僕の本走行取材前の予想だった。そしてそれはうれしいことに、裏切られた。
特筆すべき点は、この5台はいずれも昨年度完走したチームのロボットとは異なるタイプのロボットで、かつ、それぞれが異なるアプローチでこのコースに挑んだという点である。もちろんセンサー類やコンピュータなど、使用している道具には一定の共通項がある。特にセンサーは、大会スポンサーの北陽電機株式会社が提供したレーザーレンジファインダー(レーザー式測域センサー)をほとんどのロボットが使用していた。
しかし、同じセンサーを使用したとしてもロボットのどこにセンサを設置するか? 計測データをソフト
ウェアがどう解釈し、制御に用いるか? ロボットを自立移動させるための中核となる要素はそれぞれ異なるものであった。
このことは技術の発展において、大きな意味を持っている。複数の正攻法ができたからだ。技術が発展するためには技術(方法、手法)が生まれるだけは不十分なのだ。複数の異なる技術が生まれ、それが比較される必要がある。比較されることで、本質があぶりだされるからだ。
そういう意味で今回の5台の完走は大豊作だったと言えるだろう。
【オススメ書籍】
機械大好き!というかたにはこちらがオススメ
『超接写・ロボットの「機構」』(城井田勝仁 著/毎日コミュニケーションズ 刊)
11月20日、初日は「トライアル走行」を実施。事実上の予選で、ここでは140メートルの規定コースでの走行テストと、安全性についての評価が行なわれた。これらをパスしたロボットのみが2日目の本走行に参加できる。

当日、コースの各所にこのような看板が設置された

コースの各所に設置されたインターネットカメラ。当日はWebでストリーミング中継が行なれた
トライアル走行には72台のロボットが出場し、結果的に34台のロボットが本走行へと歩を進めた。
2日目、1キロ強のコースを走る本走行では、5台が規定のコースを通ってゴールまで自立走行した。
下記が完走したの5台である。
- 日立製作所 機械研究所 自律移動技術研究会!(27分22秒)
- 富士ソフト/筑波大学 MRIMプロジェクト! (28分07秒)
- 東北大学 田所研! (37分35秒)
- 千葉工業大学 fuRo アウトドア部! (32分44秒)
- 宇都宮大学 尾崎研究室B (51分07秒)
ちなみに上記とは別の1台がゴールで停止することができず、"通過"してしまい失格となった。
しかし、ゴールまでは到達しているのだから、限りなく6台に近いと言ってもかまわないだろう。
参加団体について少しだけ補足しておく。このつくばチャレンジの特徴の1つに、大学だけではなく、企業や研究所も参加しているということがある。
大学の研究室や企業研究所が同じ技術課題に挑むということは、学生にとっては少し背伸びをすることであり、企業にとってはメンツのかかった大勝負かつ、リクルートの機会にもなっているのだ。
ちなみに昨年、初完走を果たしたのはヤマハ発動機のチームだ。

ゴール直前の距離表示。コースアウトしたとしてもどこまで走行できたかが記録に残る。参加団体の継続的な参加のモチベーションを高めるための工夫

コース上での各ロボットの位置は、マップ上に磁石を貼り付け、随時更新された。広いコースでの状況の把握のための工夫だ
さて、今回の完走5台という数字が多いか少ないかは技術に対する価値観にもよるのだが、僕の個人的な印象としては十分に多い。
最低1台、多くて3台程度が完走できれば、大成功というのが僕の本走行取材前の予想だった。そしてそれはうれしいことに、裏切られた。
特筆すべき点は、この5台はいずれも昨年度完走したチームのロボットとは異なるタイプのロボットで、かつ、それぞれが異なるアプローチでこのコースに挑んだという点である。もちろんセンサー類やコンピュータなど、使用している道具には一定の共通項がある。特にセンサーは、大会スポンサーの北陽電機株式会社が提供したレーザーレンジファインダー(レーザー式測域センサー)をほとんどのロボットが使用していた。
しかし、同じセンサーを使用したとしてもロボットのどこにセンサを設置するか? 計測データをソフト
ウェアがどう解釈し、制御に用いるか? ロボットを自立移動させるための中核となる要素はそれぞれ異なるものであった。
このことは技術の発展において、大きな意味を持っている。複数の正攻法ができたからだ。技術が発展するためには技術(方法、手法)が生まれるだけは不十分なのだ。複数の異なる技術が生まれ、それが比較される必要がある。比較されることで、本質があぶりだされるからだ。
そういう意味で今回の5台の完走は大豊作だったと言えるだろう。
【オススメ書籍】
機械大好き!というかたにはこちらがオススメ
『超接写・ロボットの「機構」』(城井田勝仁 著/毎日コミュニケーションズ 刊)

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