今、「横井軍平」が熱い。
今回、紹介する『横井軍平ゲーム館 RETURNS 』をはじめ、横井軍平関連図書の復刊・刊行に合わせて、展覧会やイベントも開催されている。
#8月29日(日)まで「横井軍平展 -ゲームの神様と呼ばれた男-」展が原宿・VACANTで開催中
私が事前に知っていた横井軍平情報としては、ゲーム&ウォッチやゲームボーイの生みの親で、この書籍の前身が廃刊になったときにはAmazonマーケットプライスで一時期10万円(!!)近くの金額で取引されていたらしいということ。そして、現在も一部のクリエイターたちから熱い支持を受けているということだった。
正直なところ、最初に読んだときはなぜこの本がここまで指示されているのかピンとこなかった。だけど、もう一度最初から読み進めてみると、何かをつくりたい気持ちになり、なんだかウズウズしてきた。
(実際に設置したまま放置されていたWordPressのレイアウトをいじりをはじめたり…)
横井軍平氏がすごいのは先端技術によって世界に唯一の最先端なものを完成したのではない。既存の技術に新たな発想を加え、コストや耐久性ともに優れた新しいゲームの製品を開発していることだ。太陽電池をセンサとして用いることで光線銃をつくったり、電卓用液晶ディスプレイを使ってゲーム&ウォッチをつくりだしている。
インタビューに応える口ぶりはひょうひょうとしていながら、一般的な用途から技術をスライドさせる発想力と、開発者とユーザーの視点を行き来する姿勢、横井軍平が持つ独特の柔軟さをひしひしと感じる。本書でたびたび登場する、横井氏が好んで使った表現「枯れた技術の水平思考」の的確さに思わずうなる。
なぜ、初見ではピンとこなかったのだろうと考えてみたが、私がクリエイターではないからという結論に落ち着いた。横井氏と同じ境遇に立ったことがないから、深く共感することができなかったのだろう。
でもだからこそ、クリエイターと呼ばれる人たちには読んでもらいたい。先人の知恵、クリエイティブの原点がここにはある…そんな気がする。むしろ、本書を読んで深く共感できたのなら私に詳しく教えてほしい。
しかし、私が急にものづくりがしたくなった理由は最後までわからない。しかも、少々熱くるしいレビューになってしまった…。
でもこれが、この本にも脈々と流れるグンペイズムのせいなのかもしれない。
アーティストの真鍋大度氏が8月21日に開催されたイベント「私たち、僕たちの横井軍平」で使った資料をブログで公開している。貴重なgunpeiコレクションのカラー写真のほか、横井軍平と彼の作品との共通点について記されている。こちらもオススメ。



2010年 08月 23日 → 5:15 pm @ 森岡 麻紗子
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