text:小川裕子
さて、いよいよ南フランスの最終日です。
この日は、フランスとイタリアの国境間近にあるカップマルタンを訪れました。
カップマルタンは、コルビュジエが妻イヴォンヌのために建てた休暇小屋がある場所であり、コルビュジエが生涯を終えた地でもあります。
2009 年8月24日
【2日目】 コルビュジエ夫妻の墓(カップマルタン)
Address: Roquebrune Cemetery Chemin de Pancrace, 06190, Roquebrune-Cap-Martin Alpes Mritimes
まずはマルセイユからTGVに乗り、地中海に沿ってニースへ向かいます。ニースからはフランス国鉄で30分ほど移動し、Roquebrune-Cap Martinという駅で下車します。その間に映画祭で有名なカンヌや女優グレース・ケリーが嫁いだモナコ公国を通過します。

Nice からRoquebrune-Cap Martinへの移動中。車窓から見る地中海はとても
きれい
Roquebrune-Cap Martin駅は海岸沿いにあり、海水浴場としてにぎわっています。
とはいえ、周辺に店などはなく、タクシーもないため、ホテルは市街地にとった方が便利でしょう。
私は駅から離れたLe Village Medievalという街のホテルを予約していたので、大きなスーツケースを抱えたまま動くに動けず、あきらめて近くの市街地(Carnoles駅)まで戻り、タクシーを呼んで移動することになりました。
Carnoles駅 からタクシーで20分ほどで、中世の面影を残した町Le Village Medievalに到着。Le Village Medievalは、古城を取り囲むように街が形成され、古い町並みが残っています。また山頂にあるため、地中海が一望できます。
ホテルのチェックインをすませ、まずはLe Village Medievalの街を探索です。岩山をくりぬいてつくられたようなこじんまりとした住宅が並んでいます。壁がピンクや黄色、水色などに塗られていてかわいいです。
この古い町は今も現役で、街を歩くと話し声やシャワーの音などの生活音が聞こえてきます。歴史ある古い建物と現代の生活が溶け込んでいるようです。
町の一番高いところには10世紀に建てられた古城があり、入城も可能です。ここから町を一望できるので、オススメです。

Le Village Medievalを見下ろすように建っている古城

古城から見下ろした街の風景。海の青と屋根と緑のコントラストが美しい
街の散策を終え、そろそろ本題へ。カップマルタンは、コルビュジエが1951 年から毎年、夏のバカンスに訪れていた地です。1965年にコルビュジエは海水浴中に心臓発作を起こして亡くなった場所でもあります。
コルビュジエのお墓はこのカップマルタンの集合墓地にあり、墓標はコルビュジエ自身が、妻イヴォンヌがに亡くなった時(1943年)に設計したものです。
その墓地はLe Village Medievalから、歩いて15分ほどのところにあります。細い小道をずっと上っていくと、コルビュジエ夫妻のお墓がある集合墓地の入り口があり、なかには数百のお墓が整然と並んでいます。お墓といってもバラの花や装飾が華やかで、怖いというよりは、神聖な感じがしました。
さて、この中からコルビュジエのお墓を探さなければいけません。手元にあるガイドブックの写真を手がかりに、大体の場所に見当をつけて探していると、大きなお墓の間に、ぽつんと見覚えのある小さなお墓がありました。
(”CARRE H”というサインのあるエリアにあります)
コルビュジエのお墓は想像以上に小さく、墓標がはめ込まれている側は、一辺が30cm程度の大きさです。四角のお墓にはコルビュジエが、円筒に妻イヴォンヌが眠っています。四角の墓標に刻まれた文字は上下に分かれており、上の太陽を思わせる赤と黄色の方がコルビュジエ、下の海を思わせる青色の方がイヴォンヌのものです。
たくさんの建築物、都市をつくってきた巨匠のお墓が、目の前にある一辺30cmの小さなものであることに、なんとも不思議な気分になりました。
来訪者からのメッセージ、コインがお墓の周りに置いてありました。コインの中にはルピーもあり、コルビュジエが都市設計をしたインドからも来訪者が来ているようです。
次回はコルビュジエが愛したビーチに建つ休暇小屋を紹介します。
《コルビュジエの墓・休憩小屋(カップマルタン)までの行き方》
Marseille 駅
↓ TGV(2時間30分)
Nice駅
↓ フランス国鉄(約30分)
(Roquebrune-Cap Martin駅)※移動手段がないため一駅戻る
↓
Carnoles駅
↓ タクシー(20分)
Le Village Medieval
↓ 徒歩(15分)
集合墓地
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『Casa BRUTUS特別編集 ル・コルビュジエ入門』(マガジンハウス 刊)









2009年 10月 30日 → 3:57 pm @ 小川 裕子
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